松戸混声合唱団 Matsudo Mixed Chorus

― 演奏会 ―

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― 定期演奏会の記録 ―

1998年5月24日(日)

午後2時 開演

森のホール21・大ホール

松戸混声合唱団第5回定期演奏会

モーツァルト レクイエム
ミサ・ブレヴィス 変ロ長調

指揮:井崎 正浩

管弦楽:東京アカデミア=シンフォニカ

ソプラノ:斉田 正子(レクイエム)
ソプラノ:吉田 美子(ミサ・ブレヴィス)

アルト/津久井明子 テノール:吉田 伸昭 バス:久保 和範

オルガン:榎本  潤

合唱:松戸混声合唱団

■合唱指揮:吉田 伸昭

■主催:松戸混声合唱団

■後援:松戸市教育委員会/(財)松戸市文化振興財団/(財)千葉県文化振興財団/(財)寺島文化会館/松戸市音楽協会/松戸市合唱連盟/千葉県合唱連盟

指揮者・共演者の紹介(※指揮者/共演者の写真・プロフィールは演奏会当時のものです)

指揮 井崎 正浩

’95年5月のブダペスト国際指揮者コンクールに優勝以来、国内外にわたって日覚ましい活躍を行っている指揮者。国内では’96年1月に東京シティ・フィルのニューイヤー・コンサートでデビュー以来、同楽団を始め読売日響、日本フィル、九響、群響、神奈川フィルなどのオーケストラを次々と指揮し、「パワーとエネルギーを十分に保持し、しかも細かいところをかっちりと揃えた音楽作り」(音楽芸術)「明確な表現意図を持ってメリハリの効いた、凝縮力のある演奏」(音楽舞踏新聞)などの高い評価を受けている。

海外では特にその拠点をハンガリーに置き、これまでにハンガリー国立交響楽団、ブダペスト交響楽団、ハンガリー国立歌劇場管弦楽団(ブダペスト・フィル)、セゲド交響楽団等のハンガリーの主要オーケストラのほとんどを指揮し、“ヨーロッパの精神を持った指揮者”(マジャール・ヒールラップ紙)などの高い評価を受けている。また特筆すべきは、コンクール中の演奏を認められ、国立ブダペスト・オペレッタ劇場に招かれレハール作曲「メリー・ウイドゥ」を指揮してデビュー、その後’96年1月同劇場初の日本公演にも指揮者の一人として同行して成功に導きその手腕を絶賛されたことである。その演奏は「音楽の友」誌上の特集“コンサート・ベストテン96”にも選ばれ、’97年6月及び’98年1月の同劇場の再来日公演でも各誌より絶賛を浴びており、“日本人離れをした才能と感覚”(読売新聞)との評を得ている。(「音楽の友」誌“コンサート・ベストテン”には2年連続選出されている)

またこれまでのハンガリー国内での演奏のほとんどが国営テレビ・ラジオで中継あるいは放送され、ハンガリーで最もよく知られた日本人のひとりとなっている一万、ミューヴェス・ハーズ社(ハンガリー)と契約し、オペレッタCDが、これまでに2枚リリースされた。’97年10月には同社アーティストにより構成されているブダペスト・キュンストラーハウス・オペレッタ劇場の第2回ドイツ公演に第一指揮者として招かれドイツ国内の各劇場にテビュー、いずれも大好評を博し、次回の同ツアーではザルツブルグ祝祭大劇場への客演が決定している。

なお、本年はマターヴ交響楽団への客演、9月からのザヴァリア交響楽団の常任指揮者への就任が予定されている。

その手腕は国内でも大いに発揮され、これまでに日本オペレッタ協会公演「こうもり」及び「フラウ・ルナ」(日本初演)を成功させている。また声楽を専攻していた経験を生かし、合唱指揮者としても日本フィルハーモニー協会合唱団の常任指揮者を務めるなどの幅広い活動も行っている。’98年1月には国内で初のライヴCD「メリー・ウィドウ」(ムジークレーベン社)が発売された。今後は、日本やハンガリー国内のみならず、ドイツ、スイス、ルーマニア、イスラエル、韓国等での多くのオーケストラや各劇場でのオペラ指揮者としてのデビューを控え、これからの活躍にも大きな期待が集まっている。

指揮法を安永武一郎、故カール・エスターライヒャー、ギュンター・トイリング、湯浅勇治、遠藤雅古、伊藤栄一の各氏に師事。福岡教育大学音楽科卒業、東京学芸大学大学院(作曲・指揮法講座)修了、オーストリア国立ウィーン音楽大学(オーケストラ指揮科・合唱指揮科・作曲科)に文部省派遣給費留学。

ソプラノ 斉田 正子

東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院修士課程、博士後期課程修了。1992年3月東京芸術大学より学位博士(音楽)取得。佐藤陽三、岡部多喜子、東敦子、レ・ボッローニ、A・ベルトラミ諸氏に師事。

第19回民音コンクール第2位入賞。国際文化教育交流財団の奨学生としてイタリア・ミラノに留学。その間、第6回パヴィア国際声楽コンクール第3位、第35回ミュンヘン国際音楽コンクール(声楽女声部門)第2位入賞。

帰国後1987年東京芸術大学百周年記念オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」に出演。同年行われた藤原歌劇団初のオーディションに合格し、1988年藤原歌劇団公演「椿姫」のヴィオレッタでデビュー。同年第16回ジロー・オペラ賞新人賞、第2回グローバル・東敦子賞受賞。

藤原歌劇団公演では「清教徒(日本初演)」「カルメン」「ドン・ジョバンニ」「ラ・ボエーム」その他「ハムレット」「後宮からの逃走」「なりゆき泥棒」等に出演。日本人作曲家では1993年三枝成彰「千の記憶の物語」吉松隆「セレスタ」に出演。今年は長野オリンピック文化芸術祭参加「信濃の国・善光寺物語」新国立劇場公演「魔笛」に出演。藤原歌劇団団員。東芝EMl専属アーティストとしてCD5枚リリース。

ソプラノ 吉田 美子

昭和音楽大学卒業。同専攻科、並びにディプロマ・コース修了。日本オペラ振興会オペラ歌手育成部第9期修了。ザルツブルクモーツァルテウム夏期アカデミーに参加。グレース・バンブリー氏に師事。

在学中に神奈川県立音楽堂推薦新人音楽会に出演。「期待される音楽家の夕べ」に出演。

オペラでは、「ボエーム」のミミ、「カルメン」のミカエラ、「フィガロの結婚」のスザンナ、伯爵夫人、「コシ・ファン・トゥッテ」のフィオルディリージ、ハイドン「月の世界」、モンテヴェルディ「オルフェオ」、「あまんじゃくとうりこ姫」等に多数出演。藤原歌劇団準団員。

アルト 津久井 明子

国立音楽大学声楽科卒業。同大学院オペラ科修了。

二期会オペラスタジオ第38期修了。修了時に最優秀賞及び川崎静子賞受賞。オペラ研修所第11期修了。

二期会主催「新進声楽家の夕べ」「オペラスタジオ40周年記念コンサート」「川崎静子賞15周年記念コンサート」等に出演。

オペラでは「フィガロの結婚」ケルビーノ、「コシ・ファン・トゥッテ」ドラベラ、「チエッキーナはいい娘」パオルッチャ、「泥棒とオールドミス」ミス・トツド、「ウィンザーの陽気な女房達」ライヒ夫人、「ワルキューレ」シュベルトライテを演じる。また、べー卜ーヴェン「第九」、モーツァルト「レクイエム」、ペルゴレージ「スターバト・マーテル」等のソリストとして出演。二期会会員。

テノール 吉田 伸昭

東京芸術大学卒業。同大学院修士課程修了、1988年よりザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に留学。留学時はザルツブルク・フランツィスカーナ教会専属歌手として「1990年ザルツブルク国際モーツァルト週間」にてミサ曲のソリストをつとめるなど、主に宗教曲の分野で活躍。

帰国後は二期会「ポッペアの戴冠」「フィデリオ」「学生王子」「ジャンニ・スキッキ」「魔笛」「カルメン」「コシ・ファン・トゥッテ」を始め東京オペラ・プロデュース「ロミオとジュリエット」「ベアトリスとベネディクト」、東急Bunkamura「マダム・バタフライ」、東京室内歌劇場「劇場支配人」「カイロの鵞鳥」の他「ボエーム」「ドン・ジョヴァンニ」「フィガロの結婚」「こうもり」「エトワール」、さらに台湾にて「フィデリオ」「道化師」「カプレーティとモンテッキ」「トゥーランドット」等のオペラに出演。またヘンデル「メサイア」、モーツァルト「レクイエム」「戴冠ミサ」、ハイドン「天地創造」、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」、ブルックナー「テ・デウム」等の宗教曲や「第九」のソリストをつとめた他、NHK=FM「土曜リサイタル」、テレビ朝日「題名のない音楽会」出演など、演奏活動は多岐にわたる。

東京交響楽団のポルトガル公演、日本フィル定期演奏会など、各オーケストラとの共演も多い。最近では團伊玖磨「ひかりごけ」、新国立劇場オープニング公演「建」、日生劇場「後宮からの逃走」、新国立劇場「魔笛」等に出演し、好評を博した。

1990年、第6回日仏声楽コンクール第2位(1位なし)、1992年、第4回日本声楽コンクール入選、ならびに田中路子賞受賞、日本演奏連盟オーディション合格。三林輝夫、R.クノール、P.シルハウスギーの各氏に師事。二期会会員、日本フーゴー・ヴォルフ協会同人、平成7年度文化庁芸術インターシップ研修員。上野学園大学非常勤講師。

バス 久保 和範

香川県生まれ。東京芸術大学音楽学部卒業。同大学院修士課程修了。文化庁オペラ研修所第9期生修了。

平成7年度文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに留学。平野忠彦、べティ・アレン両氏に師事。

読売新人演奏会出演。第1回ヴォーチェ・ブリランテ・オペラコンクール第1位。第6回奏楽堂日本歌曲コンクール第1位。木下賞受賞。兵庫県知事賞受賞。

芸大オペラ「ドン・ジョヴァンニ」の騎士長でオペラデビュー以後、「フィガロの結婚」のフィガロ、「コシ・ファン・トゥッテ」のグリエルモ、「ドン・ジョヴァンニ」のレポレッロ、「魔笛」の弁者、「ロング・クリスマスディナー」のブランドン、「電話」のベン、新国立劇場落成記念公演オペラ「タケル」の田子稲置等に出演。オラトリオではバッハの「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」をはじめ、ヴェルディ、フォーレ、モーツァルトの「レクイエム」、べートーヴェンの「第九」等のソロを務める。また、ミュージカル等の公演では、日米ロ合同ミュージカル「十二ケ月のニーナ」のイユウリ、新神戸オリエンタル劇場落成記念公演「仮名手本忠臣蔵」の歌手、「セイリング」の船長、「結婚物語」のマイケル、「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐等、多数の出演がある。

第1回リサイタルとして「久保和範ファースト・コンサート」をはじめ、「ようこそ劇場へ」「東京会館コンサート」「久保和範ふるさとにうたう」等の他、各地にてリサイタル、ディナーショーに出演。特にアルト歌手の森公美子さんと共演のバラエティコンサート「おもしろオペラ館」では、クラシックを親しみやすく紹介し、多数の公演回数を数える。

テレビ朝日「題名のない音楽会」「新・題名のない音楽会」NHK−FM「土曜リサイタル」「日曜クラシックスペシャル」等出演。二期会会員。スタジオMIT所属。

管弦楽 東京アカデミア=シンフォニカ

1985年発足。1991年から尾崎寛尚氏を音楽監督に迎え、ヨーロッパの伝統に基づいた解釈を演奏の中に取り入れた、技術のみにとらわれないルネッサンス(人間性復興)的自然な音楽を目標としている楽団である。また、内外の演奏家、音楽学者を招きオーケストラの機能、演奏法の研究など研修活動を定期的に行っている、東京で最も平均年齢の若いプロ・オーケストラである。

1994年2月埼玉県越谷市にてフランツ・リスト音楽院合唱団(ドイツ・ワイマール)他とベートーヴェンの「第九」を共演。8月にはチェコ共和国の首都、プラハにおける国際音楽祭「ヤング・プラハ’94」より招聘され、各国の若手ソリストとの共演や、ストラホフにおける教会コンサートは好評で、新聞でも高い評価を受ける。11月には特別定期演奏会においてオラトリオの世界的大家、クルトヴィドマー氏や実力派ソリスト等を迎え、ハイドンの「天地創造」を演奏。ソリストの好評を得、CDを制作する。1996年4月阪神大震災被災者救援チャリティーコンサートに出演、G.マーラーの「復活」を演奏。8月にはオーストリアの「ザルツブルグ大聖堂音楽祭」「モントゼーのサマーコンサート」に招聘を受け出演。

1997年よりピティナ(全日本ピアノ指導者協会)の企画するモーツァルトの<ピアノ協奏曲全曲演奏会>のオーケストラに選定される。

定期演奏会ではドイツのチェロ奏者クレメンス・ドル氏を始め、国内外で活躍中の若手ソリスト等と共演するなど意欲的な活動を行う。オペラの伴奏や、合唱団との共演、音楽鑑賞教室なども数多く行っている。

1996年4月より名称を「東京ユースフィルハーモニー管弦楽団」から現在の「東京アカデミア=シンフォニカ」に変更した。

オルガン 榎本 潤

1968年、東京生まれ。国立音楽大学ピアノ専攻科を経て、1992年、同大学院を修了。

ピアノをダン・タイ・ソン、柳川守の各氏に、ピアノ、チェンバロ、室内楽等を小林道夫氏に師事。

在学中より学外の演奏活動に多く接し、1991年、日本ピアノ教育連盟主催の第7回ピアノオーディション全国大会にて入賞。1996年、第34回北九州芸術祭にて優秀伴奏賞(満場一致による1名のみの受賞)、併せて全日空賞を受賞。1994年より、ピアノ・ソロリサイタルを開催。また1992年より5年間、合唱指揮者として母校の干葉県立干葉東高音楽部の委託講師を務め、1992年、第45回全日本合唱コンクール全国大会に初出場を果たし銀賞を受賞、脚光を浴びる。更に1995年にも全国大会まで駒を進め銅賞を受賞するなど、県内外の数々のコンクールで上位入賞を果たす。

チェンバロ奏者としては、小林氏と各地で共演、研積を積み、1994年、東京ゾリステンの海外公演(フランス・ポーランド)に参加。1995年より毎年、オーチャードホールでの“モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァル”にチェンバロ奏者として抜撰され、ナージヤ(ヴァイオリン)やズカーマン(ヴァイオリン)らと共演。1996年には、ソリストとして、NHK交響楽団のソロ・コンサートマスターである堀正文氏(ヴァイオリン)らと、バッハのブランデンブルグ協奏曲第5番を共演するほか、N響のチェンバロ奏者としても出演している。その他、オーケストラのオルガン奏者としてのしパートリーも広い。

繊細で美しさを追求した音と音楽性には定評があり、これまでに、古澤巌氏(ヴァイオリン)、大谷康子氏(ヴァイオリン)、赤坂達三氏(クラリネット)、錦織健氏(テノール)など著名アーティストの共演者として全国各地で公演を重ねるなど、室内楽をはじめ、ソロ、伴奏、合唱指揮、後進の指導など、幅広い分野での活動が注目されている。

1997年より国立音楽大学非常勤講師を務めている。

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